介護施設でレクリエーションの指導をするレクリエーション介護士は、福祉系の資格として注目されています。ただ仕事内容についてはあまり詳しくわからないという人もいるでしょう。

レクリエーション介護士の仕事内容や将来性、給与、やりがいや向いてる人、向いてない人など、具体的に紹介します。

レクリエーション介護士はどんな資格?

まずは、レクリエーション介護士がどんな資格かについて、特徴や取得のメリット、他に比較されやすい資格などと合わせて見ていきましょう。

レクリエーション介護士の特徴

レクリエーション介護士は、24,000人以上の人が取得している人気の資格です。すでに多くの人が取得している資格ですが、日本の高齢者は増える一方ですからより専門的な知識や技術を備えたレクリエーション介護士が増えることが望まれています。

簡単にいえば、高齢者に喜ばれるレクリエーションを提供する役目のレクリエーション介護士。趣味や特技を活かしながら、自分なりのアイディアを出して活躍できる仕事でもあります。

レクリエーション介護士には2級と1級があり、2級は比較的取得しやすい資格です。所定の通信または通学講座を受講したうえで自宅で筆記試験と最終課題を提出し、60点以上の得点を取れれば認定証を得られます。

1級取得を目指すうえでも2級取得が必須ですから、まずは2級取得のための通信講座や通学講座を受講するのが第一歩です。1級の取得も所定の講座やフォローアップ研修・現場実習を受け、筆記試験で合格点を取れば認定証を得られます。

レクリエーション介護士の2級も1級も、介護の知識を理解して高齢者とレクリエーションを通じたスムーズなコミュニケーションを取れる専門家と認定されます。2級の取得は経験も年齢も不問ですから、誰にでも取得のチャンスがある資格です。

レクリエーション介護士の資格を取得するメリット

レクリエーション介護士の資格を取得すると、コミュニケーション能力が高まります。多くの人にとって高齢者は人生の先輩です。

年配者とのコミュニケーション能力がつくことで、介護の仕事以外のシーンでも幅広い人との関係を上手に保てるようになるでしょう。会話が不得意という人、表情を豊かにしたい人にも役立つ資格です。

レクリエーション介護士は、特技や趣味などを活かして高齢者に楽しんでもらうレクリエーションを提供します。その際に必要になるのが企画力です。

ひと口にレクリエーションといっても、個別・集団・カルチャー・イベントなど様々な種類があります。あらゆるレクリエーションの企画力がつくのが、レクリエーション介護士のもう一つのメリットです。

企画したアイディアを実行に移す力もついてきます。企画書を作るスキルはもちろん実際にレクリエーションを実行して成功させることが求められるため、レクリエーション介護士の資格を取っておくことで介護の仕事以外でも役立つシーンがあるはずです。

レクリエーション介護士と比較されやすい資格

レクリエーション介護士は、福祉施設でのレクリエーションに特化した仕事をするのが特徴です。そのため、他の資格とどちらを目指そうか迷うというよりは、他の資格にプラスして取得を検討する人が多いようです。

介護の仕事をしていて、レクリエーションの時間をどうしようかと困ってしまうことがあります。そんなときレクリエーション介護士の資格を持っていると、専門的な知識や技術を活かすことができるのです。

介護職員初任者研修介護福祉士実務者研修などに加えて、介護事務の資格と合わせて取得するのもいいかもしれません。福祉レクリエーションワーカーもレクリエーション介護士に似た資格としてよく比較検討されます。

レクリエーション介護士の仕事内容は?

レクリエーション介護士の資格を取得するとどんな仕事に就けるのか見ておきましょう。

老人ホームでの勤務

いわゆる老人ホームにも様々な形態があります。大きく分けると民間型と公共型があり、民間型にも介護付き有料老人ホーム、住宅型有料老人ホーム、グループホームと呼ばれる認知症対応型共同生活型介護施設などの種類に分かれています。

公共型では特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、ケアハウスと呼ばれる軽費老人ホームなどに分かれ、高齢者にとって終のすみかとなるかならないかといった違いがあるのが特徴です。

いずれの老人ホームで働くかによっても全体的な仕事内容は違ってくるでしょう。レクリエーションを毎日のように実施しているホームもあれば、週に数回しか実施しないホームもあります。

レクリエーションを行うときだけパートタイムで勤務することになるかもしれませんし、レクリエーション介護以外の業務にも就くのであれば丸一日勤務できる可能性も出てきます。

どちらかといえば、入所者の経済的負担が多い施設のほうがレクリエーションをする時間は多くとられる傾向があり、レクリエーション介護士にとっても有利です。

デイケアサービスでの勤務

デイケアサービスは、入所型の介護施設に比べるとレクリエーション目的で利用する高齢者が多めです。そのため、レクリエーション介護士が活躍するチャンスも多くなるでしょう。

ただ、デイケアサービスの目的には他に入浴や食事といったサービスもありますから、レクリエーション介護以外の業務の手伝いを求められる可能性もあります。

入所型の介護施設でもデイケアサービスでも、レクリエーションを高齢者に指導するのがレクリエーション介護士の本来の仕事です。

レクリエーションの企画から任されたり、施設からのリクエストに応じての提案をすることもあります。最終ゴールは高齢者が喜んでくれることですが、高齢者の家族へのレクリエーションの助言なども大切な仕事です。

ボランティアとして活動も可能

対価を得ずボランティアとしてレクリエーション介護士をする人もいます。学生の身分や将来的に介護の仕事をしたいと考えている人などにはまたとないチャンスです。

高齢者のお世話をするだけでなく、企画力やコミュニケーション力といったスキルもアップできるため、将来は別の仕事に就こうと考えている人にも役立つ経験になるでしょう。この場合レクリエーションの時間のみ施設を訪れてサービスするケースも多いようです。

レクリエーション介護士の将来性

レクリエーションを指導する役割としては、将来的に進化したAIが人に代わる可能性があります。しかし、レクリエーション介護士の役割はいかに高齢者に喜んでもらえるかがゴールです。

中でも高齢者とコミュニケーションをとることは最重要課題で、これはAIには難しいのではないかと考えられています。

少子化・高齢社会はますます進むと考えられてもいますから、レクリエーション介護の仕事がなくなるということはないでしょう。

ただし現時点では介護施設でのレクリエーションの時間はごくごく一部です。週に何日も実施されない施設もあり、レクリエーション介護しかできないとなると他にもいろいろな業務ができる人のほうが有利になります。

複数の施設を渡り歩いて仕事を獲得できるほどの人気レクリエーション介護士になるか、他の介護の仕事もしながらレクリエーション介護士の役割も果たすか、将来的にはスキルを人一倍高める努力をしたほうがよいでしょう。

レクリエーション介護士の1日の仕事の流れ

レクリエーション介護士として働き始めても、丸一日レクリエーションの仕事をしている人は希少です。介護施設に一日のうち1~2時間通ってパートタイムのように働く人もいます。

毎日同じ施設でレクリエーションの時間があるとは限らないため、週に何回かしか働かないという人もいれば、複数の施設に通っている人もいます。

いずれにせよ、より長い時間勤務している人はレクリエーション介護士以外の業務もこなしているようです。

私が関わってきた施設では、送迎→バイタルチェック(検温等)→入浴→昼食→レクリエーション(外出企画・演芸鑑賞等含む)→リハビリ→おやつ→送迎 といったパターンが多かったと思います。引用:教えてgoo

こちらはデイサービスでのレクリエーションですから、毎日のように異なる高齢者が利用する確率が高いです。そのため毎日でもレクリエーションが実施される傾向があります。

私の勤めていた施設では月1で手芸クラブ(希望者のみ)とお茶クラブ(希望者・できる方のみ)がありました。外部からボランティアの方に講師をしていただいてました。引用:教えてgoo

一方こちらは、入所型の介護施設のケースです。高齢者の中には子どもの遊びのようなレクリエーションや歌、体操、ダンスなどをしたがらない人も少なくありません。

そこで工夫を凝らした企画でも1ヶ月に1回程度しかレクリエーションが実施されず、参加は希望者のみとしていることがあるのです。このような場合はレクリエーション介護士の出番は少なくなります。

レクリエーション介護士の大変なことや難しいこと

やりがいのあるレクリエーション介護士の仕事にも大変なことや苦労することなどがあります。どんな点が大変なのか紹介しておきます。

高齢者をその気にさせるのが大変

介護施設を利用する高齢者も人それぞれです。子ども返りしてしまっている人もいれば、まだまだ十分現役と思っている人もいます。

どちらの場合も、レクリエーションの企画に乗ってもらうことがまず一苦労です。さらに楽しんでもらい、またレクリエーションに参加したいと思わせることも重要で、その結果に至らなければ、施設でレクリエーションの時間を削られてしまう可能性は大いにあります。

レクリエーション介護だけで食べていくのは難しい

どんな介護施設でも一日中レクリエーションをしているわけではありません。むしろ、毎日はレクリエーションをしないという施設も多く、高齢者のリクエストや人員不足によりレクリエーションが週に1日ないし月に1日しかないという施設もあるほどです。

そんな状況でレクリエーション介護士として働くためには、他の介護の業務もできると有利です。入浴や食事の介助などもしながら、レクリエーションも担当させてもらうなどの働き方はおすすめします。

レクリエーション介護ができる職場が見つかりにくい

レクリエーション介護士の資格を持っている人が増えてきた中で、まだまだ介護施設ではレクリエーションの時間が重視されていません。

それよりも人員が足りていない業務があり、レクリエーション介護の業務は介護士が兼ねているといったケースが珍しくありません。施設としてはわざわざレクリエーション介護士を募集するほどの余裕がないといった問題もあるようです。

ただし、レクリエーション介護士の認定資格を主催している協会では、関連グループでレクリエーション介護士の派遣を始めています。資格を取得してから登録をしておけば、仕事の紹介を受けるチャンスも出てくるのであきらめる必要はありません。

レクリエーション介護士のやりがいやどんな人に向いた仕事か

レクリエーション介護士として働くやりがいはどんなことか、またどんな人にレクリエーション介護士の仕事が向いているのか紹介します。

高齢者に喜んでもらえたとき

レクリエーション介護の仕事は、高齢者に喜んでもらうのが目的です。レクリエーションを通して高齢者がイキイキとするのを見たり言葉で感謝してもらえたとき、レクリエーション介護士としてのやりがいを感じられるでしょう。ときには高齢者の家族から感謝の言葉をもらえることもあります。

触れ合いを感じられるとき

レクリエーション介護士の仕事をしていると、高齢者とコミュニケーションをとらずにはいられません。

立派な大人でありながら身動きやコミュニケーションに不自由を感じている高齢者と通じ合えたと感じたとき、レクリエーション介護士をしていてよかったというやりがいを得られるはずです。

レクリエーション介護士に向いている人

レクリエーション介護士の仕事には、コミュニケーション能力や企画力などが求められます。

ただ、どんなにアイディアが豊富に湧いてきても、人と接するのが好きな人でも、高齢者の介護をするには根気が必要です。理不尽な思いをしてもくじけずにお世話をしようという奉仕精神を持ち続けられるかどうかは重要です。

レクリエーション介護士の給与は?

レクリエーション介護士になると、どのくらいの収入を得られるのでしょうか。将来的な収入の見込みについても合わせて紹介します。

レクリエーション介護士の年収、月収

勤務する介護施設にもよりますが、レクリエーション介護士以外の業務もおこなって常勤になれば、平均して270万~400万円程度の年収に期待できます。

月収に換算すれば22万~33万円程度でしょうか。週に数回、月に数回といった程度の勤務であれば当然もっと収入は少なくなります。時給に換算して1,000円以下と見積もっておいたほうがよいでしょう。

独立した場合の収入

レクリエーション介護士として独立している人はまだ希少です。ただ複数の介護施設で定期的に仕事を獲得できたり、レクリエーション介護士の講師を務めるなどすれば、独立して食べていくのも夢ではありません。常勤するレクリエーション介護士以上の年収も得られる可能性が出てきます。

将来的に収入がアップしそうか

AIより近い将来にライバルとなりそうなのが外国人労働者です。

特に介護の仕事には外国人労働者を従事させる期待が高まっていますから、日本人としていかに役立つレクリエーション介護士になれるかが収入アップに反映されるでしょう。

ポイントとしては、日本人特有の言葉にしなくても通じ合うコミュニケーション力、日本語能力の2つがモノをいうのではないでしょうか。

まとめ

レクリエーション介護士は、高齢者にイキイキした時間を提供できる仕事です。

経験を積むことでコミュニケーション能力や企画力も高まり、介護以外の業界でも通用するスキルが身に付くでしょう。

人との触れ合いから得られるやりがいある仕事を探している人は、レクリエーション介護士を目指してみてはいかがでしょうか。

 

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