少子化の日本にあっても、未だ保育士は人気の高い職業です。
その人気も反映してか、保育士試験の合格率は10~20%と低めな傾向にあります。
保育士試験の難易度がなぜ高くなるのか、他の資格試験と比較して難しいか、合格に必要な勉強時間についても調べてみました。
保育士の難易度、合格率は?
まずは、保育士の難易度や合格率がどのくらいか、なぜその難易度なのかについても見ていきましょう。
年々上がりつつある合格率
保育士試験の合格率は大体20%前後になってきています。過去に比べると、年々合格率が上がってきている傾向にあるようです。
とはいえ難易度が低いとはいえない数字で、しっかり勉強する必要があります。少子化の中、保育士試験の合格率が高まってきているのは不思議な現象です。
むしろ合格率を低くして保育士を少なくしたほうが時代の流れに合っているように思う人もいるでしょう。
しかし、子どもの数が減っても1人1人の子どもにかける手間は増えてきています。従来より手厚い保育が必要になってきていることから、施設ごとに置かなければならない保育士のニーズは多くなっているのです。そのため、合格率を高めて保育士を増やそうとする考えもあるかもしれません。
実技もある試験
保育士試験は、専門の教育を受けていなくても受験可能です。
しかし、記述試験に加えて実技試験もあることから、より専門性の高い試験をクリアしなければなりません。
特に実技試験は、言語・音楽・造形(絵画制作)の3つの中から2つを選んで受験する必要があります。さらに、2科目それぞれで50点満点中60%以上の得点を取ることも合格のための条件です。
筆記試験は9科目
保育士の筆記試験では、9科目にわたって出題がされます。全ての科目について100点満点中60%以上の得点をしなければ合格ラインに達しません。
筆記試験だけ合格ラインに立てればいいというわけではないので、実技試験のことも考えると高いプレッシャーを抱えることになるでしょう。ただし、合格は3年間有効になるので、2~3年かけて科目を分けた受験をするのも方法の一つです。
保育士は他の資格と比べると難しい?
ここでは、保育士とよく比較されている他の資格と比べて簡単か難しいかについて、口コミを参考に調べてみました。
保育士と幼稚園教諭の比較
保育士の資格を目指す人が検討する他の資格試験として、幼稚園教諭があります。保育士は保育園、幼稚園教諭は幼稚園がそれぞれの勤務先となりますが、これらの施設は管轄も異なり違う点が多数あります。
どちらの仕事が大変で就職に有利かなどと単純には断定できませんが、資格の取得しやすさから見れば保育士のほうが容易といえます。
というのも、幼稚園教諭の免許状を取得するには、必ずそれなりの教育施設で関連過程を修了しなければならないからです。
短大や4年生大学に入学することがまず最初のハードルになるため、それが難しい場合は保育士を目指したほうが早いと思えるでしょう。
難易度より就職率の高さで選ぶ
保育士は、保育園・託児所・児童擁護施設、児童館など、結構色んな所で働く事ができます。
引用:発言小町
保育士と幼稚園教諭では、一概に難易度の高さを決められないところもあります。そこで多くの人が重視しているのが、就職率の高さです。
将来役に立つのはどちらかを考えるのは、資格を仕事に活かすために取得する場合当然です。幼稚園教諭の場合は幼稚園でしか働けませんが、保育士の場合は働ける場所の種類が多数あります。
老人福祉施設でも働けるくらいですから、保育士の資格を取得しておいたほうが勤務先の選択肢は広がるでしょう。
比較的短期間で資格取得しやすいのは保育士
保育士は、養成校に通うか、試験全部にパスするかすればなれますから、主婦、ということですし保育士のほうがハードルは低いのではないでしょうか。
引用:ヤフー知恵袋
幼稚園教諭の免許状を取得するには、必ず短大や大学に通う必要があります。その点、保育士は独学で試験に挑戦することも可能です。
といっても、保育士の資格が簡単に取れるわけではありません。受験のために実習を受ける必要もあります。泊まり込み研修などもあり、受験資格を得るのに苦労する人もいるでしょう。
しかし、それでも幼稚園教諭の免状を取るよりは、比較的短期間で取得しやすいのが保育士の資格です。
保育士の合格に必要な勉強時間は?
保育士試験に合格するためにはどのくらいの勉強時間が必要か、口コミを参考に紹介します。
4年生大学卒業なら5,000時間以上
保育士の国家試験を受験するにはいくつかの方法がありますが、最も長く勉強することになるのが4年生大学を卒業する方法です。
この方法を選ぶ場合、保育士に加えて幼稚園教諭の免状を取得する人がほとんどとはいえ、5,000時間以上もの学習が必要になると思うと気が遠くなるかもしれません。
他に、保育施設で働きながら国家試験を目指す方法もありますが、この方法では2,800時間以上の勤務が必要です。こうした時間の他に、試験対策の勉強が必要になり、3~4ヶ月以上は見ておくのが賢明です。
数年かけて勉強する人もいる
1年目は試験の1ヶ月前くらいに1時間弱を毎日。直前だけ、5時間くらいやって詰め込みました。
引用:ヤフー知恵袋
保育士の試験は、筆記と実技に分かれています。筆記試験は9科目ありますが、合格した科目は3年間有効です。そのため、数年かけて合格を目指す人は少なくありません。
専門教育を受けても2年越し?
皆さん、2回・3回ですよね。私の周りもそうでした。
引用:ヤフー知恵袋
大学や短大に通っている人でも、あらかじめ数年に分けて受験しようとする人が少なくないようです。
一発合格を目指して不合格に泣くよりは、最初から数年に分けた対策をしたほうが効率がよいということもあるでしょう。
保育士の勉強法はなにがある?
保育士試験に向けてどんな勉強法があるか、紹介します。
独学
保育士の試験に向けて、独学する人もいるでしょう。保育施設で2年以上働けば受験資格を得られますから、独学でという方法は不可能ではありません。
しかし、現実的には難しいと考える人がほとんどです。それほど研修などが多く、ハードルが高いのが保育士試験のネックです。
通信講座
通信講座も、保育士試験の直前受験対策として活用価値があります。予備校よりは費用を抑えやすく、ポイントを押さえて勉強できることから効率のよい学習につながるでしょう。
保育士試験でどんなことが出題されるのか全くわからないという場合に、気軽に受講してみて試験範囲の検討をつけてみるためにも役立ちます。
また、自分の自由になる時間や場所で勉強しやすいのもメリットです。
予備校(もしくは通う形態のスクールなど)
予備校に通って、直前対策するという人もいるでしょう。
ただし、予備校は通信講座よりも費用がかかるところが多く、なおかつ時間が拘束されるため、働きながら勉強したいというような人には向いていません。
大学や短大に通っていて、なおかつお金と時間に余裕のある場合に、受験対策の一つとして予備校に通うならありかもしれません。
まとめ
保育士の仕事はなかなかハードですが、実際の仕事以上に難関なのが保育士試験の合格です。
何年かかけて目指す人も多いくらいで、効率のよい勉強をしないと時間ばかりが過ぎてしまう恐れもあります。合格率の実績が高い勉強方法を見つけて、合格を目指しましょう。