簿記2級は、会計の仕事をするのに便利な資格で履歴書に書ける資格としても重宝されています。
25%程度の合格率は難易度がやや高めといったところでしょうか。ここでは、他の資格と比較して簿記2級が難しいか、合格するための勉強時間と合わせて紹介します。
簿記2級の難易度、合格率は?
簿記2級試験を受けるにあたって、難易度や合格率を知っておきたい気持ちはありますよね。参考までに、簿記2級試験の難易度や合格率、なぜその難易度なのかについて見ておきましょう。
3級よりグンと下がる合格率
日商簿記検定試験は年に3回おこなわれます。4級から1級まである試験ですが、最も受験者数が多く合格者も多いのが3級です。
ただし、3級程度では誰でも取得できるイメージがあることからも、3級に合格したら2級を目指す人が増えています。
簿記2級の合格率は3級が35~40%なのに対して25%程度と一気に低くなります。とはいえ、しっかり勉強していれば合格できる範囲。難関というほどの難易度ではないのも特徴です。
年度によって差がある難易度
簿記2級の試験は、年度によって難易度に差があるといわれます。講習などに行っても、講師から昨年は難しかったから今年は簡単かもしれないなどと発破をかけられることがあるほどです。
といっても、難易度が低そうな年だからあまり勉強しなくてもよいだろうと安心するわけにはいきません。真面目に対策をして一発合格を目指したいところです。
数日間の講習でも合格できるレベル
日商簿記検定向けの講座はたくさんあります。中でも多いのが、直前対策として丸一日講義を受ける数日間の講習です。
3級なら3日間、2級なら5日間といった講習は数多く見られます。こうした講習に通って、あとは独学で勉強して合格する人も少なくありません。
ただ、独学では心もとないという人は、通信講座などでみっちり勉強しておくのがより万全でしょう。
簿記2級は他の資格と比べると難しい?
簿記2級とよく比較される資格試験とどちらの難易度が高いか、合格率や体験者の口コミを含めて紹介します。
工業簿記と比べると取得しやすい
簿記2級は商業簿記を対象とした資格です。3級が個人商店を対象としていたのに対して2級は株式会社で簿記をつけられる知識範囲です。
よく比べられるのが工業簿記ですが、工業簿記は工業の分野での簿記知識を問うものとなります。特殊な知識も多く、商業簿記のように暗記で何とかなるようなことはないといわれています。
工業簿記に比べると商業簿記のほうが取得しやすいから、簿記2級の受験者も多いのでしょう。
建築業経理士2級よりは難しい
難易度からいうと日商1級 > 建設業経理士1級(3科目) > 日商2級 > 建設業経理士2級 > 日商3級 > 建設業経理士3級になるかと思います。
引用:ヤフー知恵袋
建築業経理士の資格も商業簿記と比べると畑が違いますが、級数が同じであれば日商簿記のほうが難しいという意見があります。
ただし、建築業経理士1級と比べれば簿記2級のほうが取得しやすいともいわれ、どの級で受験するかによっても違いが出てきます。
宅建と比較する人も多い
宅地建物取引士は例年、合格率が15%~17%の国家試験で、基本的に全受験者の上位15%以上に入らなければ、合格できない、相対評価の国家試験で、合格点は毎年変動します。
引用:ヤフー知恵袋
すぐに使うかどうかはわからなくても、国家資格を取っておけば後々役立つかもしれないと資格取得を目指す人もいます。
そのような人にも人気なのが宅建です。そのため、畑違いではあるものの簿記2級と宅建が比較されることも少なくありません。宅建は簿記1級と比較してもはるかに難易度が高い資格です。
簿記2級の合格に必要な勉強時間は?
簿記2級試験に合格するにはどのくらいの勉強時間が必要か、体験者の意見も含めてチェックしておきましょう。
6ヶ月ほどの準備期間が目安
簿記2級の合格に向けて勉強を始める場合、通信講座などでは6ヶ月程度を受講期間としていることから半年ほど見ておけばよいと考えられます。
ただ、人によってはもっとスピード学習で取得する人もいます。直前対策の講座を数日間受講して、後はひたすら勉強漬けになって1ヶ月ほどで合格する人もいますから、1ヶ月間一日中勉強できるようなときは短期合格を目指してみるのもよいでしょう。
年度による難易度の差がある
簿記2級、350時間勉強して70点スレスレ合格です。
引用:ヤフー知恵袋
簿記2級は、300時間以上勉強してもやっと合格できた範囲という人もいます。1日3時間勉強できても100日以上勉強しないとスレスレ合格できないということです。
個人差もありますが、年度によって難易度に大きな差があることも見越して、なるべく多くの勉強時間を取っておくことをおすすめします。
効率よく学習すれば250時間でも合格可能
質問にもあるように学習時間に関しては個人差がありますが、テキストの読み込みから論点別問題集、過去問題集、予想問題集を使用した問題演習まで含めた場合は200時間~250時間が1つの目安になると思います。
引用:ヤフー知恵袋
合格の確率を学習時間だけで判断しようとするのは安易です。何を勉強したかがモノをいい、暗記もキーポイントになります。
いかに問題集に多くあたり、解き方を覚えておくかも合否を左右するでしょう。出題が工夫されている問題集であれば、1冊を繰り返し解く勉強法でも効果があります。
効率よく勉強すれば、250時間程度でも合格は可能だという意見もあります。
簿記2級の勉強法はなにがある?
簿記2級試験に向けての勉強法にはどのような種類があるか紹介します。
独学
独学で簿記2級合格を目指すのはやや厳しいかもしれません。独学で合格している人もいますが、よほど受験対策に長けた参考書や問題集を手に入れないといくら勉強してもし足りないという状況になりそうです。
簿記3級であれば独学でチャレンジしてみるのもいいかもしれませんが、簿記2級となると合格率も10%程度です。
通信講座やスクールにも通い、数百時間の勉強時間を費やしている人でも10人中9人は不合格になっていることになります。マイペースで勉強できるのがメリットの独学ですが、頼りになるのが自分しかいないこともよく理解しておきましょう。
通信講座
通信講座は、独学とスクールの中間的位置にある勉強法です。スクールより費用は抑えることができる一方で、勉強する気になるためには自分でやる気を出さなければなりません。
また、疑問点が湧いた時にその場で質問して回答をもらえないのもデメリットです。とはいえ、専門家に質問できる通信講座もあり、何かとサポートしてもらえるのは独学よりメリットがあります。
予備校(もしくは通う形態のスクールなど)
スクールの場合、通学が面倒でなければやる気や集中力を出すのに効果的です。他の受講生の熱気が伝わってきて、勉強に真剣になりやすいということもあるかもしれません。
ただし、通信講座以上に費用がかかり、時間がスクールの都合で拘束されるのはデメリットになり得ます。家に帰っても勉強しなければならないことを考えると、非効率ともいえるかもしれません。
まとめ
簿記2級は難易度がやや高めの資格試験です。
誰でも合格できるような易しい試験ではなく、しっかり勉強していても不合格になっている人が多いことから、効率的に合格を目指せる勉強法で念には念を入れた勉強をすることが大切です。